「パーカー51」のコンセプト、デザイン、そしてマーケティングの成功にはケネス・パーカー（パーカー創業者の息子）が大きく寄与しました。当時、最先端の技術を結集させたものの象徴として見られていたのが飛行機でした。ケネスが航空の世界に情熱を抱いていたこと、また新しい技術をふんだんに搭載した点において「パーカー51」の広告は飛行機のイメージになぞらえました。

「パーカー51」の正式な発売は1941年でしたが、デザイン自体はパーカー設立51周年にあたる1939年に完成していました。これが51という名の由来の一つです。またもう一つには、全世界で展開することを見据え、パーカーがどの国の言語にも簡単に訳すことのできる名称を望んでいたことから、「パーカー51」は数字のついた名前となりました。

1940年代、その圧倒的な販売本数により「パーカー51」は「世界で最も愛されるペン」と称されました。

「パーカー51」が初めて販売された当時、ペン先が覆われたフーデッドニブ構造や流線型のシルエットは、他のペンには見られない全く新しい要素でした。そのため「パーカー51」は『他の惑星からやってきたペン』とも呼ばれました。